CBR1100XX キャブレターメンテナンス

ブラックバードのキャブレターをメンテナンスしました。あまりにも燃費が悪いので、譲ってもらってから一度も確認していないキャブの様子を見てみることにしました。

前オーナーもキャブは少し不調のようだとは言ってましたが、走るのに支障はないので確認はしなかったようです。

まずはタンクを外します。シートを外すとタンクを固定するボルトがあるのでそれを外します。

車載工具を使ってタンクを持ち上げておきます。

この使い方を知らないとバイクのタンク外しはかなり大変です。今回は燃料も満タンだったので尚更です。

次にコックをオフにして燃料ホース関係を抜いていきます。

キャブに繋がる燃料ホース2本、シリンダーからコックの裏に繋がる負圧ホース、タンクからの燃料オーバーフロー用のドレンホース2本があります。

こういうのは取り外す前に写真を撮っておくのが無難です。

エアクリーナーボックスが出てくるので開けるとエアクリーナーとファンネルが見えます。

サイドカウルを外してから、ブリーザーホースとコイルを外し、キャブと接続しているバンドを緩めます。

これでキャブレターがようやく外せます

スロットルワイヤー2本とチョークワイヤーを外します。

キャブのエンジン側のバンドを緩めれば、これでキャブレターが外れます。

車体から取り外したキャブレターです。

こちらはキャブレターを外したエンジン側の様子。

エンジン内に異物が入らないように布等で塞いでおきます。

キャブレターをチェック。

詰まり等はなく内部は比較的綺麗でしたが、メインジェットの番手が間違っていました。

パーツリストを確認すると、この車両は欧州向けで1番4番のメインジェットの番手が#145で、#2と#3の番手が#150です。それらが逆に取り付けられていました。

よくネットでも同じ現象になっている人を見るので、もしかしたら出荷時の組付け不具合かもしれませんが…

また1つのキャブレターに燃料漏れの形跡があります。燃費が悪い原因はこれと見て間違いなさそうです。

よく確認するとのフロートチャンバーを閉じるために、1つだけよくわからないビスが使われていました。

左が純正品で右が使われていたビスです。

純正品のビスをメンテナンス時になくしてしまい、どこかで拾ってきたのかわかりませんが、ワッシャーが純正品より大きくチャンバーと干渉していました。そのため、しっかり面圧がかけられておらず、それが燃料漏れの原因でした。

ビスを純正品に戻すと共に、パッキンも劣化していたため、そちらも同時に新品に交換することにしました。

後日部品を注文し、届いたので新品に交換。

パッキンは結構良いお値段がします。パーツナンバーは16163-MZ5-920です。1個1800円くらいします。昔は安い社外品が出回ってたらしいのですが、今はなくなったのか見つけることができませんでした。

4つともパッキンを新品に交換。メインジェットも正しい位置に入れ替え、ビスも純正品に交換しキャブレターを元に戻しました。

あとは車両に組戻して完成です。

カウルを外したついでに冷却水も交換しました。

冷却水は薄めるのが面倒だったので、そのまま使用できるタイプのロングクーラントを使用しました。

かなり使い勝手は良いです。ホンダ車は青色なので青を買ったのですが、緑のクーラントが入っており色が混ざってしまいました。まあ機能的には問題ないのでいいのですが…欧州車は緑なのか、そもそも前のオーナーが緑色のクーラントを入れたのか、古いホンダのバイクは緑なのかわかりませんが。

試走してみた感じは問題なさそうですが、燃費の方はどうなっているやら。

ツーリングして長距離等を走ってみないとわかりません。