XTZ125 キャブレターセッティング
前回、キャブレターのパイロットジェットを交換したXTZ125。
前回の交換でパイロットジェットが折れていることが判明したのですが、そのおかげで相当燃調が狂っていたようです。かなりリーンになってしまっていました。
いい機会なので、基本に立ち返ってキャブレターのセッティングをやり直すことにします。各部品が機能する領域と調整方法は以下の通りです。
メインジェット:全開 番手で調整
ニードルジェット:中負荷 ニードルの番手およびクリップ位置で調整
パイロットジェット:低負荷 番手で調整
症状とセッティングの方向の目安としては以下のようになります。
ぼこつく、プラグが黒く焼ける:濃い
息継ぎ、失火する、プラグが白く焼ける:薄い
薄い状態で走ったときのプラグです。焼け色が白くなります。この状態では燃料が薄いため、燃料の供給を減らして濃くしなければなりません。
まずはアイドリングを調整します。
アイドリングは赤丸のアイドリング調整ネジで合わせます。閉めこむとアイドリングがあがり、緩めると下がります。エンストしない回転数まで下げていきます。暖気をしてエンジンが温まると空気が入らなくなるのでアイドリングが下がります。よってエンジンは暖気した状態でアイドリング調整します。
アイドリングを調整したらエアスクリューで混合気の濃さを調整します。開けていくと空気が増え、アイドリング回転数が上がっていきます (適正値に燃調が近づくため) 。さらにあけると今度はアイドリング回転数が下がっていきます(燃調の適正値より薄くなるため)
このときアイドル回転数がエアスクリューを開けても上がらないときは、パイロットジェットの燃調が濃すぎるため番手を下げて対応します。
キャブレターを開けたときの画像が下になりますが、下の写真の上の小さいジェットがパイロットジェット、下側の大きいジェットがメインジェットです。
今回はパイロットジェットの番手を #17.5 から #20に上げました。メインジェットの番手は#100にしています。
ジェットニードルクリップの位置も調整します。
クリップの位置を調整することによって、混合気の濃さを調整できます。xtz125のジェットは三段あり、下にクリップを移動させると濃くなり、上に移動させると薄くなります。純正よりは濃いセッティングですね。排気系が変わっているからでしょうか。
このようにピストンバルブと一緒にニードルが上下するために、テーパー形状になっているニードルの位置を下に持っていくと穴がふさがり薄くなり、逆は濃くなる理屈です。ニードルは中負荷の燃調に影響します。
このようにして各部品を調整し、試走を繰り返すことによって燃調をきめていきます。
今回はパイロットジェットの番手を上げ、メインジェットの番手を純正と同じに戻すことによって対応できました。
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